山崎和邦オフィシャルサイト

トップページ > > 超低位株の待ち伏せ投資――大局的に見ての相場低迷時に大幅に獲るには基本的には「安値買いの吹き値売り」の「待ち伏せ投資」だ [2017年4月2日号]

超低位株の待ち伏せ投資――大局的に見ての相場低迷時に大幅に獲るには基本的には「安値買いの吹き値売り」の「待ち伏せ投資」だ [2017年4月2日号]

*一部抜粋(13)超低位株の待ち伏せ投資――大局的に見ての相場低迷時に大幅に獲るには基本的には「安値買いの吹き値売り」の「待ち伏せ投資」だ

本稿は安易な株式指南書ではないつもりである。何度も言うように個人によって流儀というものがあり、資金の性質の違いもある。よって画一的に株式指南など出来るわけがないし、またやってもならない。ただ「私の例で言えば」ということで自分のことを報告したことは何度かある。
今、標題の件について少々述べたい。
2014年7月号の月刊誌「日経マネー誌」に筆者のことが2ページにわたって紹介されている。その中に現在保有銘柄として南海辰村建設(東証二部1850)のことが出ている。これは破綻価格であるが破綻はしない。そういう株は必ず2倍にはなる。突如として「吹き値」が現出する。これを「間欠泉銘柄」と筆者は昔から呼んできたが、こういう銘柄をいくつか注目していて、株主構成・資産内容から見て絶対潰れないという株が破綻価格になったら買って待ち伏せしている。長期低迷時には資金効率から言うとこれが一番儲かる。前掲誌に掲載された筆者の例で言えば、南海辰村建設(東証二部1850)が出ている。18円まで下がったことがあったが57%以上の筆頭株主が南海電鉄だし、大株主には大手ゼネコンが並んでいて潰れない銘柄だ。だから潰さない。そこで私ごとに亘るが筆者は2013年に40円台、2014年に50円半ばぐらいで買って、平均50円台前半で買って待ち伏せしていて、15年春に80円台で売った。また50円台になったので買い直して今まで持続した。
ところが先週末には58円59円の持ち合いで出来高6万株だったものが、週明けに日経平均270円安の中を突然、朝から77円が付き、出来高1200万株となった。そこで70円台で半分売却した。この後100円になるかもわからないし、50円台に戻るかもわからないからだ。このような間欠泉的に突如として動く低位株がある。そして株主構成や資産構成から見て絶対に破綻しない銘柄というのがある。前掲誌の筆者の紹介文には「災害などで建設需要が伸びれば上昇が期待出来る」と書いてある。災害で儲けようなどとは邪道ではないかと言うのは「勘定」ではなく「感情」の部類であり、そういう人は市場には向かない。

「大通りにあるThis is Japan銘柄」が大底を付けに行くプロセスで何もしていないときに極めて一部の資金をこういうものに投資しておくのは株式市場から目を離さないための一つの方法ではあるし、また資金効率も極めてよろしい。
これを買って待ち伏せしているのだ。

例えばラオックス(8202)という銘柄が数年前には額面割れ22円から26、27円を低迷していた。この時に26円平均で買って50円を超えたので売却した(その後80~90円になった)。この銘柄は、借金はゼロであり大株主が中国人、全経営者が中国人であったし、銀座4丁目にも店があり、電気の量販店として上海で発展している。株主構成、経営者構成、借金ゼロという点から見て潰れることはない。こういうものが破綻価格にいるときに買って待っている。間欠泉的にいつか2倍か3倍になる。しかもジリ高でなく突如として来る。

「日経マネー誌」の別冊「日本の億万投資家名鑑」に筆者のことが「メルマガ読者2000人の投機家」として紹介されているが、その中に日本コークス(東証一部3315)を60円台で買ったが110円になったので売却したと紹介されている。この銘柄も筆頭株主が新日鉄住金であり、次が住友商事だ。そういう銘柄を買って待っていればいつか突然2倍になる。これが間欠泉銘柄と筆者が称するものである。日本コークスのことは「週刊ダイヤモンド誌」の3月18日号で「老練の逆張り投資家」として筆者のことが紹介されている。(その中に株価のミスプリントがあったので本稿の3月19号冒頭で訂正し、ダイヤモンド誌はそのミスプリントを次号で訂正記事を載せると返信が来たということを紹介した経緯があった。)

【 図 9 】 「間欠泉銘柄」は年1・2回の吹き値を繰り返す

20170402_週報_1850W

【 図 10 】 日経225構成銘柄にも、額面割れが「買いの好機」となる銘柄がある

20170402_週報_3103W