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#36『投資において、ファンダメンタル分析、テクニカル分析よりも重要な「普遍の心得」』

【時間】37分47

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【特別対談動画[前編]】の配信予定

2月25日(土)に収録いたしました特別対談動画[前編]は、3月4日(土)18時頃の配信を予定しております。どうぞご期待下さい。

 

普遍の心得

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【心得の重要性】

市場では様々な出来事が起こり、投資家は過去の失敗を忘れた行動を取りがちであり、結果として市場には心理学の研究のための材料が多く存在している。市場の機能にはかつてない変化が生じているが、個人投資家が勝てる確率が高まっているわけではなく、長期にわたって成功している投資家は無理をせずに自分のアプローチを堅持している。

ファイナンス理論は収益評価の微細な点までが市場に的確に織り込まれるということを前提としているが、現実にはそれは困難で予測誤差は大きく、経済学者は人々が過去の間違いから学ばないということに注目しない。我々は今後も熱狂的状況に巻き込まれる。

 

【公正な市場価格は存在するが、心理学上の理由から過大評価・過小評価され、それらを認識する能力が投資の優位な立場をもたらす】

健全な投資には「知識」「経験」「感情の制御」の三つの特質が必要と考えられる。
個人投資家は感情に引きずられて衝動的に買いの決定を行い、迷信、恐怖、不安、罪悪感、マゾヒズムから売りの決定を行うことが多い。

日々の投資を精神病理学の観点からみると、主な感情は強気相場では「貪欲」であり、弱気相場では「恐怖」である。証券には公正な市場価格が存在するが、過大評価されたり過小評価されたりする。マーケットは短期的には投票集計機であり、長期的には計量秤であるとベンジャミン・グレアム(ウォーレン・バフェットに多大な影響を与えた投資家)は言ったが、その洞察は正しい。これらが生じる心理学的な理由は、欲望、恐怖、過大評価、マーケットの過熱、悲観主義、特に将来予測の不可能性などである。

 

【リスクに対する感情】

リスクとは、大部分の投資家にとって損失に基づいた主観的な概念であり、心の中にある主観的なものなのである。

主観的であるがゆえに、うまくいっているときは自分は失敗しないのだと信じ込んでしまう。これは飛行幻想に似ている。逆に、失敗することで名状しがたい屈辱や失意を被り、何にも勝る恥として考えてしまいがちである。
損失は現実(客観)的、そして心理(主観)的な両面で経験されることになるが、これを克服できない投資家はパニックに陥ることになり、衝動的に心理上の損失から逃れようとする。そしてこのような過ちは年中行事のように繰り返される。

成功する投資家は、リスクを損失の機会または結果として見るのではなく、むしろ損失の概念とは別のものとしてとらえている。彼らは間違いを恐れず、投資を知的挑戦として楽しみ、市場から一定の距離をおいて、精神的なつながりを重んじ、自分たちをアウトサイダーと見なしている。

 

【集団のリスク】

「逆張り主義」とは、コンセンサスが最低のときに買いに入れば、割安株を集めることができるという古くからの投資の概念である。しかし個人は集団に流されるほうを好むため、対抗意識むき出しの逆張り投資には不快感があり、その通り実行するのも難しい。この緊張から逃れるために投資家は、役に立たないが快適で安心できる回避テクニックに逃げ込んでしまう。

*参考文献「投資の心理学」(東洋経済新報社)

 

日経マネー「日本の億万投資家名鑑」より

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